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奈良吉野の風土に寄り添い、人の心に伝わり、感銘を与え、腑に落ちる酒。吉野のある紀伊半島は、山深いその立地ゆえに昔からさまざまな発酵食文化が根付いています。
「花巴」は、吉野の発酵食文化と共にある酒造りをめざすなか、「酸を抑制するのではなく、酸を開放する酒造り」を行い自然淘汰と自然共存を意識した〝酵母無添加″の製法にたどりつきました。
紀伊半島は室町時代より吉野杉の植林を行う林業を生業にしてきた雨が多く温暖で山深い地域である為、食料を備蓄する保存食文化が生活に根付いています。湿度の高い地域だからこその塩漬けという保存の文化が生まれ、漬物をはじめ、みそ・しょうゆといった塩漬けと発酵を利用した醸造文化も紀伊半島で生まれました。ここ吉野で育まれた塩漬け・発酵食として有名なものに柿の葉寿司や漬物があり、各家庭の味として食卓を彩ってきました。さらに吉野のような湿度の高いところでは、非常に米の旨みがよくでる麹ができるのです。カビの一種である麹菌が力強く働くということは、酸や旨みを非常に良く出す酒造りができるのです。
花巴という銘柄は、吉野山に存在する神社仏閣の歴史と共にあります。一目千本で知られる吉野の千本桜は、修験道の総本山、金峯山寺蔵王堂に祭られている蔵王権現の御神木である山桜を修験者が1本1本信仰の証として献木して植え継いできたことに始まります。
花は「桜」、巴は「広がり」の意味が込められているとされ、修験者の願いと共に春になると山全体が桜にそまる様を表しているといわれております。